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立川談志、逝く

 私は、ずっと立川談志が好きではなかった。選挙に出た頃は、寧ろ嫌いであった。
 子どもながらに、政務次官があんな風でいいはずがない、と義憤すら覚えていた。
 しかし、よくよく思い返してみると、一度も彼の落語を観たことも聴いたこともなかった。

 二十数年前の或る日、たまたまラジオから彼の落語が流れてきた。「二階ぞめき」であった。気が付くと、ラジオの前に座り、身じろぎもせずに聴き入っていた。
 
 その後は、氏の落語は機会があれば観た。印象深いのは「黄金餅」である。これは二度、TVで観たことがある。まさに奇才と呼ばれる所以を知りうる演目である。

 十数年前、深夜TVで立川流一門の落語中継が毎週あった。番組の最後に氏が高座に上がるのだが、時折、立川志らくらが再び現れ、「師匠は、今日も来ておりません。師匠! これを見たら直ちに来るように」なあんて呼び掛ける回も。

 惜しむらくは、氏の高座を生で観たことがなかった。


 「だんしがしんだ」………立川談志師匠のご冥福をお祈り致します。

tag : 立川談志二階ぞめき黄金餅

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Re: No title

枝雀さん! ムチャクチャ面白かったですね。
笑いに対する彼の追究心・研究心は比類ないものでした。談志さんと対極にあった人かもしれません。
それにしても、枝雀さんは亡くなるのが早過ぎましたね。

No title

けんけんRXはですね。江戸前の落語家さんは、なんか理屈っぽくて好きになれませんよ。関東の落語家は、なんか先生みたくて、観客にスキルをもとめるでしょ。

理屈なしの爆笑王-桂 枝雀さんがいっちゃん好きです。

でも、談志の理解者が歌丸師匠というのは、けっこう意外で、ほろり(゜ーÅ)とされられますね。無頼派で、世間にけっこう敵をつくる主人公に、ほろりとした友達がひとりだけというのは、ラノベ作家? ヾ(゚ε゚ )としてとても好きな設定です。

どちらかというと江戸落語そのものよりどろどろほのぼのした、協会人脈のほうがストーリーとして興味があるところですね。
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そんぷうし ふうえん

Author:そんぷうし ふうえん

忙中閑は、こっそりと見出す。
カミさんと子どもたちが寝静まるのを待って、夜な夜なPCの前に端座し、その不可思議なる箱の内奥にそっと手を入れては、悦に入る日々なのであります。
時としてその手はPC以外の内奥にも。


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