IRSTとASMedia・Marvell問題
一、
かつて、IntelのチップセットX79を搭載したGIGABYTEのマザーボード(GA-X79-UD5)で悩まされていたブルースクリーン問題をIntel Rapid Storage Technology enterprise(IRSTe)からIntel Rapid Storage Technology(IRST)に変更することによって解決し(「X79のブルースクリーン」)、さらに安定を求めてマザーボードをASRockのX79 Extreme6に交換して(「X79のマザーボード交換」)、X79の我が愛機は安泰となったはずである。
ところが、その後、HDD等を2本増設したところ、IRSTのユーザ・インターフェイスが開かなくなってしまった。これらHDD等は、Intel配下のSATAポートが全て塞がっていたので、ASMediaのSATAポートに接続したのである。
通知領域の「インテル(R) ラピッド・ストレージ・テクノロジー」のアイコンをダブルクリックすると、「IAStorUIは動作を停止しました」とエラー表示。イベントビュアーには「インテル(R) ラピッド・ストレージ・テクノロジー サービスは予期せぬ原因により終了しました。このサービスの強制終了は 1 回目です。」とあり、さらにIAStorDataMgrSvc.exeも障害を起こしていると記録されている。
ASRockのウェブサイトからダウンロードしたASMediaのSATA Host Controller(v1.2.8.0)を再インストールし、BIOSを2.20から2.40に更新し、Intelのマネジメント・エンジンドライバ(ME)もv8.1.10.1286からv8.1.40.1416の最新版に入れ替えてみたが、改善しない。IRSTも11.7をインストールし直したり、11.6に変更してみたりしたが、無駄であった。
原因を掴めないまま、試しに「UEFI SETUP UTILITY」で「ASMedia SATA Mode」を「Disabled」に変更してみると、IRSTのサービスは正常に機能する。つまり、IRSTとASMediaのSATAとは両立しないのである。しかし、これでは困る。
二、
ウェブで調べてみると、同様の事例はMarvellのSATA Controllerを搭載する他社のマザーボードでも発生しており、IRSTとASMediaないしMarvellのSATA Controllerとの間で何らかの不具合・不整合が存在していることは明らかなようである。
対処方法はというと、IntelのSupport CommunityではIRSTを12.Xに更新すれば解決、とする意見もあれば(「IAStorUI has stopped working」:Intel Support Commmunity)、TweakTown ForumsのASRock Forumでは11.2等の古いバージョンのIRSTに替えれば大丈夫だとするものもある(「 ASMedia SATA_3 port causes IRST to stop responding - Solved」:TweakTown Forums)。
取り敢えず、X79にSandy Bridge-Eの3930kを載せたWindows 7に適用できそうな12.7をインストールしてみたが、存外、ブルースクリーンに陥り、二度とWindowsが起動することはなかった。
双方のスレッドには私も書込を加えて情報を求めてみたが、今のところ上記と同様の方法を奨められただけである。
三、
もちろん、Intel及びASRockの両社にもメールで問い合わせを行った。
IntelのCustomer Supportからは直ぐに回答があり、BIOSの更新とIRSTe 3.5への変更を奨められた。
IRSTeとは。GIGABYTEのGA-X79-UD5で、これにどれだけ悩まされたことか。だがしかし、X79 Extreme6ではまだ試していなかった。ひょっとすれば。BIOSも更新されていることでもあるし。早速、ASRockのサイトからIRSTe v3.5.0.1101を入れてみた。確かに、IRSTe 3.5はASMediaのSATAポートと両立可能である。しかし、2時間後、淡い期待は儚くも潰えた。IRSTeでは毎度お馴染みのブルースクリーン! Blue Screen of Death!! BSOD!!!(もうよろしいか) ほぼ2時間毎にブルースクリーンを繰り返すのである。
そのDumpファイルをWindows Debuggerで解析すると、
*** WARNING: Unable to verify timestamp for iaStorA.sys
*** ERROR: Module load completed but symbols could not be loaded for iaStorA.sys
Probably caused by : storport.sys ( storport!StorPortNotification+22 )
云々とあり、「Bugcheck Analysis」の内容はGA-X79-UD5の場合とほぼ同一である。ASUSの母板でも同様の症状が見られる以上、Intelは「我々じゃない」と言い張るには厳しい状況にあると言えるかもしれない。Intelとしては、IRSTeの修正・改良は遅々として進んでいないようで、IRSTeが駄目なら次善策としてIRSTを使ってほしい、ということのようである。
しかし、そのIRSTにしてこの問題である。これに関してIntelの見解は、「IntelのSATA ControllerとASMediaのそれとは異なるものですから、ASMediaのSATAポートがIntelのそれと干渉することは決してないはずです。IRSTはそのようなサードパーティ製のSATA Controllerに接続されたドライブを認識しないので、それが影響を受けることはないはずです。」ということである。従って、この問題が続くようであれば、ASRockへ問い合わせをすることを奨めるというのである。
それでは、ASRockの回答はどうか。
ASRockいわく、「その症状はRST 11に関係しております。当社のウェヴサイトより最新のBIOS P2.80に更新し、Intel Rapid Storage Technology driver and utility v12.7.0.1036をインストールして下さい。」とのことである。「私どもがテストを行っている間は、RST 12はこの問題を起こしておりません。」(下線筆者)とも。
一度失敗しているものの、言われるままにX79 Extreme6のBIOSを2.80に更新し、Windowsの入っているドライブをバックアップからリストアし、改めてIRST 12.7をインストール。やはりIRSTは機能しない。IRSTのGUIを通知領域から開こうとすると、「アサートに失敗しました」として、そのデータがずらりと表示される。あえて「無視」をクリックすると、「このアプリケーションを実行中に不明なエラーが発生しました。」として、Windowsの再起動ないしIRSTの再インストールが促されるだけである。
IntelもASRockもX79における製品の検証は主にIvy Bridge-E又はIvy Bridge-EPで行っているのであろうか。IRSTeないしIRSTはそちらではうまく機能するが、Sandy Bridge-Eではうまく機能しないということなのか。それとも、私のマシンに何か特有の原因があり、そのためにそれらが正常に機能しないのか。
四、
もはや打つ手なしである。
幸いにも、このPCはRAID構成を採っていないので、IRSTを完全にアンインストールして、Intel(R) C600/X79 series chipset 6-Port SATA AHCI Controller - 1D02又はWindowsが用意するStandard AHCI 1.0 Serial ATA Controllerを用いるほかない。IRSTを使わないことによる不都合が生じないことを祈るのみである。
この点につき、Intelに問いただしとところ、RAIDを利用しない限りは問題ないとの由。但し、IntelのSSD向けのToolboxは、IRSTをインストールしていないと、正常に機能しないといったことがあるので、不都合が全くないというわけではないようである。
今も日常的に使用しているもう一台のX58は、SSD2台をRAID 0に構成するためにIRST 10.8を使っているが、そちらは非常に安定しており、その10.8に不安を抱かせるような事態は起こったことがない。それにひきかえ、11.6以降のIRST及びIRSTeの不安定なこと、甚だしい。
Intelに非があるのか、ASMediaやMarvellに非があるのか、ASRockやGIGABYTEに非があるのか。はたまた、我がPCにあるのか。素人ながら私は、IRSTがBIOSでは安定しているが、UEFIでは不安定であることから、もしかしたらこの問題はUEFIに遠因がありはしないか、と密かに疑っているところである。いずれにしろ、IRSTとIRSTeには辟易させられる昨今である。
かつて、IntelのチップセットX79を搭載したGIGABYTEのマザーボード(GA-X79-UD5)で悩まされていたブルースクリーン問題をIntel Rapid Storage Technology enterprise(IRSTe)からIntel Rapid Storage Technology(IRST)に変更することによって解決し(「X79のブルースクリーン」)、さらに安定を求めてマザーボードをASRockのX79 Extreme6に交換して(「X79のマザーボード交換」)、X79の我が愛機は安泰となったはずである。
ところが、その後、HDD等を2本増設したところ、IRSTのユーザ・インターフェイスが開かなくなってしまった。これらHDD等は、Intel配下のSATAポートが全て塞がっていたので、ASMediaのSATAポートに接続したのである。
通知領域の「インテル(R) ラピッド・ストレージ・テクノロジー」のアイコンをダブルクリックすると、「IAStorUIは動作を停止しました」とエラー表示。イベントビュアーには「インテル(R) ラピッド・ストレージ・テクノロジー サービスは予期せぬ原因により終了しました。このサービスの強制終了は 1 回目です。」とあり、さらにIAStorDataMgrSvc.exeも障害を起こしていると記録されている。
ASRockのウェブサイトからダウンロードしたASMediaのSATA Host Controller(v1.2.8.0)を再インストールし、BIOSを2.20から2.40に更新し、Intelのマネジメント・エンジンドライバ(ME)もv8.1.10.1286からv8.1.40.1416の最新版に入れ替えてみたが、改善しない。IRSTも11.7をインストールし直したり、11.6に変更してみたりしたが、無駄であった。
原因を掴めないまま、試しに「UEFI SETUP UTILITY」で「ASMedia SATA Mode」を「Disabled」に変更してみると、IRSTのサービスは正常に機能する。つまり、IRSTとASMediaのSATAとは両立しないのである。しかし、これでは困る。
二、
ウェブで調べてみると、同様の事例はMarvellのSATA Controllerを搭載する他社のマザーボードでも発生しており、IRSTとASMediaないしMarvellのSATA Controllerとの間で何らかの不具合・不整合が存在していることは明らかなようである。
対処方法はというと、IntelのSupport CommunityではIRSTを12.Xに更新すれば解決、とする意見もあれば(「IAStorUI has stopped working」:Intel Support Commmunity)、TweakTown ForumsのASRock Forumでは11.2等の古いバージョンのIRSTに替えれば大丈夫だとするものもある(「 ASMedia SATA_3 port causes IRST to stop responding - Solved」:TweakTown Forums)。
取り敢えず、X79にSandy Bridge-Eの3930kを載せたWindows 7に適用できそうな12.7をインストールしてみたが、存外、ブルースクリーンに陥り、二度とWindowsが起動することはなかった。
双方のスレッドには私も書込を加えて情報を求めてみたが、今のところ上記と同様の方法を奨められただけである。
三、
もちろん、Intel及びASRockの両社にもメールで問い合わせを行った。
IntelのCustomer Supportからは直ぐに回答があり、BIOSの更新とIRSTe 3.5への変更を奨められた。
IRSTeとは。GIGABYTEのGA-X79-UD5で、これにどれだけ悩まされたことか。だがしかし、X79 Extreme6ではまだ試していなかった。ひょっとすれば。BIOSも更新されていることでもあるし。早速、ASRockのサイトからIRSTe v3.5.0.1101を入れてみた。確かに、IRSTe 3.5はASMediaのSATAポートと両立可能である。しかし、2時間後、淡い期待は儚くも潰えた。IRSTeでは毎度お馴染みのブルースクリーン! Blue Screen of Death!! BSOD!!!(もうよろしいか) ほぼ2時間毎にブルースクリーンを繰り返すのである。
そのDumpファイルをWindows Debuggerで解析すると、
*** WARNING: Unable to verify timestamp for iaStorA.sys
*** ERROR: Module load completed but symbols could not be loaded for iaStorA.sys
Probably caused by : storport.sys ( storport!StorPortNotification+22 )
云々とあり、「Bugcheck Analysis」の内容はGA-X79-UD5の場合とほぼ同一である。ASUSの母板でも同様の症状が見られる以上、Intelは「我々じゃない」と言い張るには厳しい状況にあると言えるかもしれない。Intelとしては、IRSTeの修正・改良は遅々として進んでいないようで、IRSTeが駄目なら次善策としてIRSTを使ってほしい、ということのようである。
しかし、そのIRSTにしてこの問題である。これに関してIntelの見解は、「IntelのSATA ControllerとASMediaのそれとは異なるものですから、ASMediaのSATAポートがIntelのそれと干渉することは決してないはずです。IRSTはそのようなサードパーティ製のSATA Controllerに接続されたドライブを認識しないので、それが影響を受けることはないはずです。」ということである。従って、この問題が続くようであれば、ASRockへ問い合わせをすることを奨めるというのである。
【追記】:その後、IntelからIRSTe 3.6をテストしてみてはどうかという提案があったが、やはり3.5と同様の結果であった。
それでは、ASRockの回答はどうか。
ASRockいわく、「その症状はRST 11に関係しております。当社のウェヴサイトより最新のBIOS P2.80に更新し、Intel Rapid Storage Technology driver and utility v12.7.0.1036をインストールして下さい。」とのことである。「私どもがテストを行っている間は、RST 12はこの問題を起こしておりません。」(下線筆者)とも。
一度失敗しているものの、言われるままにX79 Extreme6のBIOSを2.80に更新し、Windowsの入っているドライブをバックアップからリストアし、改めてIRST 12.7をインストール。やはりIRSTは機能しない。IRSTのGUIを通知領域から開こうとすると、「アサートに失敗しました」として、そのデータがずらりと表示される。あえて「無視」をクリックすると、「このアプリケーションを実行中に不明なエラーが発生しました。」として、Windowsの再起動ないしIRSTの再インストールが促されるだけである。
IntelもASRockもX79における製品の検証は主にIvy Bridge-E又はIvy Bridge-EPで行っているのであろうか。IRSTeないしIRSTはそちらではうまく機能するが、Sandy Bridge-Eではうまく機能しないということなのか。それとも、私のマシンに何か特有の原因があり、そのためにそれらが正常に機能しないのか。
四、
もはや打つ手なしである。
幸いにも、このPCはRAID構成を採っていないので、IRSTを完全にアンインストールして、Intel(R) C600/X79 series chipset 6-Port SATA AHCI Controller - 1D02又はWindowsが用意するStandard AHCI 1.0 Serial ATA Controllerを用いるほかない。IRSTを使わないことによる不都合が生じないことを祈るのみである。
この点につき、Intelに問いただしとところ、RAIDを利用しない限りは問題ないとの由。但し、IntelのSSD向けのToolboxは、IRSTをインストールしていないと、正常に機能しないといったことがあるので、不都合が全くないというわけではないようである。
今も日常的に使用しているもう一台のX58は、SSD2台をRAID 0に構成するためにIRST 10.8を使っているが、そちらは非常に安定しており、その10.8に不安を抱かせるような事態は起こったことがない。それにひきかえ、11.6以降のIRST及びIRSTeの不安定なこと、甚だしい。
Intelに非があるのか、ASMediaやMarvellに非があるのか、ASRockやGIGABYTEに非があるのか。はたまた、我がPCにあるのか。素人ながら私は、IRSTがBIOSでは安定しているが、UEFIでは不安定であることから、もしかしたらこの問題はUEFIに遠因がありはしないか、と密かに疑っているところである。いずれにしろ、IRSTとIRSTeには辟易させられる昨今である。
【追記】:その後もIntelないしASRockと何度かメールを取り交した。ASRockからは、ASMedia driverのv1.4.1の試用も提案されたが、結果はv1.2.8の場合と同じであった。今のところ、IntelのCustomer Supportの言葉を借りると「IRST又はIRSTeのいずれかの新たなバージョンが利用できるようになるまで待つ」ほかないということになる。当分はこのPCをRAID構成にする予定はないので、気長に待つことにする。
【追記】:ところが、さらに、ASRockから、X79 Extreme6にてSandy Bridge-Eを使用した環境で、問題なくIRST 12.7とASMedia 106X SATA Controllerが共存している状態を示したデータが送られてきた。上の私の疑念は払拭されたが、何が私のものと違うのか。その資料を眺めながら、ふと、SATA controllerと光学ドライブ(ODD)の間にいわゆる相性といったような問題が少なからずあることを思い出した。
そこで、X58のPCから移転させたブルーレイ・ドライブ、PioneerのBDR-S07JをIntelのSATAポートからASMediaのSATAポートに繋ぎ替えてみたところ、IRST 12.7は、何事もなかったかのようにそのサービスを開始した。もちろん、IRSTとASMediaのSATAポートとの干渉はない。IRSTの最新版12.9も同様の結果をもたらすが、11.7は、残念ながら何の変化もみられない。
この点について正確に言うと、BDR-S07JとIRSTとの間に不整合・不具合があるというのではなく、IntelのSATAポートに2台のODDを接続するとIRSTが機能しない場合がある、ということである。私の場合は、もう1台のODDとしてPioneerのDVR-S17J-BKを使っており、これら2台をIntel SATAポートに接続して使おうとすると、IRST 12.7は機能しないが、1台ずつ接続する場合は、どちらの機種を接続してもIRST 12.7は有効に機能する。これは、12.8も12.9も同様であり、未だ改善されていない。Intel Support Commmunityの"IRST 11.7 interface crashing."でも類似の事例が報告されている。
結局のところ、現時点では(2013年12月)、IRSTとASMedia SATA Controllerが併存しえない不具合を生じた場合の対処法は、IRSTをバージョン12.7ないし12.9に変更する、その際、更新版のIRSTが、「アサートに失敗しました(Assertion Failed)」という不具合等を生じ、機能しない事態に見舞われた場合には、IntelのSATAポートに接続しているODDを1台だけにし、他をASMediaのSATAポートに繋ぎ替えてみる、ということになろうか。
この問題の解決に苦慮されている方は試されてはいかがでしょうか。但し、ODDをASMediaのポートにに接続した場合、ODDから起動したいときは、BIOS(即ちUEFI SETUP UTILITY)の設定に入って「ASMedia SATA3 Bootable」の項目を「Yes」に変更しなければならない。これが面倒だからといって、常にこれを「Yes」にしておくならば、起動のたびにASMediaのSATAポートに起動可能なディバイスがないかを検出する作業が行われることになる。この項目についてのBIOS内の説明にも「起動可能なディバイスにはIntelのSATAポートを使用することをお奨めします。それによって起動時間が最小限となり、最良のパフォーマンスが得られます。」とある。やはり、この点についても速やかに改善してもらわなければならない。
そこで、X58のPCから移転させたブルーレイ・ドライブ、PioneerのBDR-S07JをIntelのSATAポートからASMediaのSATAポートに繋ぎ替えてみたところ、IRST 12.7は、何事もなかったかのようにそのサービスを開始した。もちろん、IRSTとASMediaのSATAポートとの干渉はない。IRSTの最新版12.9も同様の結果をもたらすが、11.7は、残念ながら何の変化もみられない。
この点について正確に言うと、BDR-S07JとIRSTとの間に不整合・不具合があるというのではなく、IntelのSATAポートに2台のODDを接続するとIRSTが機能しない場合がある、ということである。私の場合は、もう1台のODDとしてPioneerのDVR-S17J-BKを使っており、これら2台をIntel SATAポートに接続して使おうとすると、IRST 12.7は機能しないが、1台ずつ接続する場合は、どちらの機種を接続してもIRST 12.7は有効に機能する。これは、12.8も12.9も同様であり、未だ改善されていない。Intel Support Commmunityの"IRST 11.7 interface crashing."でも類似の事例が報告されている。
結局のところ、現時点では(2013年12月)、IRSTとASMedia SATA Controllerが併存しえない不具合を生じた場合の対処法は、IRSTをバージョン12.7ないし12.9に変更する、その際、更新版のIRSTが、「アサートに失敗しました(Assertion Failed)」という不具合等を生じ、機能しない事態に見舞われた場合には、IntelのSATAポートに接続しているODDを1台だけにし、他をASMediaのSATAポートに繋ぎ替えてみる、ということになろうか。
この問題の解決に苦慮されている方は試されてはいかがでしょうか。但し、ODDをASMediaのポートにに接続した場合、ODDから起動したいときは、BIOS(即ちUEFI SETUP UTILITY)の設定に入って「ASMedia SATA3 Bootable」の項目を「Yes」に変更しなければならない。これが面倒だからといって、常にこれを「Yes」にしておくならば、起動のたびにASMediaのSATAポートに起動可能なディバイスがないかを検出する作業が行われることになる。この項目についてのBIOS内の説明にも「起動可能なディバイスにはIntelのSATAポートを使用することをお奨めします。それによって起動時間が最小限となり、最良のパフォーマンスが得られます。」とある。やはり、この点についても速やかに改善してもらわなければならない。
【追記】:さらなる問題が発生。IRST 12.7は、やはりPLEXTOR PX-256M5Proにはインストールできないのである。
当初、このSSDにIRST 12.7をインストールしたとき、上述したようにブルースクリーンを生じてOSが起動しない事態に見舞われたので、SSDにおけるIRST又はIRSTeの繰り返しのインストール・アンインストールを避けるため、それ以降のテストは別の320GBのHDDで行っていた。
その後、M5Proに戻して、HDDで動作の確認ができたIRST 12.7をインストールしたところ、前回と変わらずOSが破壊される。だが、この点については、IRST 12.8及び12.9は修正されており、いずれをこのSSDにインストールしても、OSはブルースクリーンに陥ることなく起動する。
しかしながら、コントロールパネルの「デバイスとプリンター」の項目には、Intel SATAポートに接続しているデバイスがまったく表示されないのである。「デバイスマネージャー」にも「ATA Channel」の一部が表示されていない。IRSTは適切に機能しているように思われるが、果たしてこの問題がシステムにどのような影響を及ぼすのか。
Intelからの回答は、「このような挙動は今までに見たことがありません。何らのエラー・メッセージも出ておらず、ドライブ等がWindowsからアクセス可能であれば、『デバイスとプリンター』上に表示されないそれらのディバイスについては心配する必要はないでしょう。」というものである。また、「こちらよりお奨めできることは、そのような挙動について何らかの情報を持ち合わせていないかどうか、確認するために、マザーボード・メーカーに連絡をとってみる、ということに尽きるでしょう。」とも。
このことをASRockに伝えると、「他のベンダーのMBで同様の症状を確認しております。従って、この症状はIntelのドライバとWindowsの振る舞いに関連しているものと思われます。」、「『デバイスマネージャー』上では、システムは当のSSDを適切に検出できているようです。」、「システムが当のSSDに有効にアクセスできるのであれば、この症状がそのSSDの使用に影響することはないと思ってもらって構わないでしょう。」という回答である。さらに、そのような症状の説明がつくかどうかを確認すべく、Microsoftに連絡を取ってみたい、ということである。
折り返して、その旨をIntelに伝えたが、未だにこれに対する返答はない。
2014年1月現在の時点では、上記の対処法に、「ある種のSSDにおいては、IRSTはv12.8又はv12.9のみが適用可能であり、主要な問題は回避可能であるが、未だ完全とまでは言い難い」ということを付け加える必要があろう。
我がマシンについては、RAIDを組んでいないので、当分の間Intel(R) C600/X79 series chipset 6-Port SATA AHCI Controller - 1D02を使用することとし、将来のIRST・IRSTeの改善を待つことにする。
因みに、問い合せに対するIntel Customer Supportの回答の迅速なこと。ほぼ翌日には返信が寄せられる。これは特筆大書しておきたい。しかし、最後の返信がなかったのは画竜点睛を欠き、不満を残すことになった。これに対し、ASRockは翌日に回答という訳ではなく、署名もなく、複数の担当者が回答を寄せていた。とはいえ、その対応はおおむね誠実なものであり、詳細な情報を求めてフィードバックとして活かそうという姿勢が感じられた。また、回答者の中には、私と同様英語が苦手らしく、ほとんど冠詞を用いないという荒技に出る人もおり、冠詞という概念を持たない同じ漢字文化圏の人間としてさらなる親近感も湧いた。台湾のメーカー、ベンダーなくしてPCの自作は不可能なのである。(2014.1.13)
当初、このSSDにIRST 12.7をインストールしたとき、上述したようにブルースクリーンを生じてOSが起動しない事態に見舞われたので、SSDにおけるIRST又はIRSTeの繰り返しのインストール・アンインストールを避けるため、それ以降のテストは別の320GBのHDDで行っていた。
その後、M5Proに戻して、HDDで動作の確認ができたIRST 12.7をインストールしたところ、前回と変わらずOSが破壊される。だが、この点については、IRST 12.8及び12.9は修正されており、いずれをこのSSDにインストールしても、OSはブルースクリーンに陥ることなく起動する。
しかしながら、コントロールパネルの「デバイスとプリンター」の項目には、Intel SATAポートに接続しているデバイスがまったく表示されないのである。「デバイスマネージャー」にも「ATA Channel」の一部が表示されていない。IRSTは適切に機能しているように思われるが、果たしてこの問題がシステムにどのような影響を及ぼすのか。
Intelからの回答は、「このような挙動は今までに見たことがありません。何らのエラー・メッセージも出ておらず、ドライブ等がWindowsからアクセス可能であれば、『デバイスとプリンター』上に表示されないそれらのディバイスについては心配する必要はないでしょう。」というものである。また、「こちらよりお奨めできることは、そのような挙動について何らかの情報を持ち合わせていないかどうか、確認するために、マザーボード・メーカーに連絡をとってみる、ということに尽きるでしょう。」とも。
このことをASRockに伝えると、「他のベンダーのMBで同様の症状を確認しております。従って、この症状はIntelのドライバとWindowsの振る舞いに関連しているものと思われます。」、「『デバイスマネージャー』上では、システムは当のSSDを適切に検出できているようです。」、「システムが当のSSDに有効にアクセスできるのであれば、この症状がそのSSDの使用に影響することはないと思ってもらって構わないでしょう。」という回答である。さらに、そのような症状の説明がつくかどうかを確認すべく、Microsoftに連絡を取ってみたい、ということである。
折り返して、その旨をIntelに伝えたが、未だにこれに対する返答はない。
2014年1月現在の時点では、上記の対処法に、「ある種のSSDにおいては、IRSTはv12.8又はv12.9のみが適用可能であり、主要な問題は回避可能であるが、未だ完全とまでは言い難い」ということを付け加える必要があろう。
我がマシンについては、RAIDを組んでいないので、当分の間Intel(R) C600/X79 series chipset 6-Port SATA AHCI Controller - 1D02を使用することとし、将来のIRST・IRSTeの改善を待つことにする。
因みに、問い合せに対するIntel Customer Supportの回答の迅速なこと。ほぼ翌日には返信が寄せられる。これは特筆大書しておきたい。しかし、最後の返信がなかったのは画竜点睛を欠き、不満を残すことになった。これに対し、ASRockは翌日に回答という訳ではなく、署名もなく、複数の担当者が回答を寄せていた。とはいえ、その対応はおおむね誠実なものであり、詳細な情報を求めてフィードバックとして活かそうという姿勢が感じられた。また、回答者の中には、私と同様英語が苦手らしく、ほとんど冠詞を用いないという荒技に出る人もおり、冠詞という概念を持たない同じ漢字文化圏の人間としてさらなる親近感も湧いた。台湾のメーカー、ベンダーなくしてPCの自作は不可能なのである。(2014.1.13)