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ナナオのSX2262WとSX2462W

 ナナオのFlexScan SX2262Wを使い始めて、はや1年以上になる。なかなかよいモニターだと思う。購入当初、心配していた画素ピッチの小ささについても、不満はないというようなことを以前「DisplayPortの不具合(含む追記)」に書いた。

 しかし、目のあまりよくない私には、やはり0.247mmの画素ピッチは辛かった。文字や線が小さく細いため、目が疲れやすく、長時間PCに向かっていると小さな文字が見難くなってしまう。

 そこで、同じナナオの24.1インチのSX2462Wが格安で手に入る機会があったので、購入することにした。

 同じ画素数、1920×1200であるから、SX2462Wの画素ピッチは、0.270mmとなる。文字や線は一回り大きく太くなって見やすくなり、目への負担は軽くなった。

 そのほかに、表示色域のAdobe RGBカバー率は、SX2462Wが98%と、SX2262Wより3%ほど高い。また、両者の大きな違いであるパネルの種類は、SX2462WがIPSで、SX2262WがVAであるから、視野角による輝度変化や色変化はSX2462Wの方が少ない。特に上下の色変化は明らかに少ない。

 SX2462WはSX2262Wの上位機種なのであるから、当たり前のことだが、概ねよき買い替えであったということになる。

 しかしながら、SX2462Wについて指摘されることの多い「ギラギラ」感、あるいは「キラキラ」感というものが気になった。それは、LG製のIPSパネルの特徴といわれているようだが、白が表示されている際に殊に顕著に感ずる。その程度はSX2262Wより強いといわざるをえない。

 ともかく、輝度(ブライトネス)を0%にし、Auto EcoView、コントラスト拡張及びオートシャープネスをオフにしてみた。何とか気にならない程度にはなった。

 日立製のIPSパネルは、そのようなことはないらしいが、残念ながら一般用モニターにはほとんど使われていないという。
 ナナオには、日立製のIPSパネルを採用した10万円以下の24インチのモニターを期待したいのだが…。

【追記】:あれから2年ほどが経ち、その間に株式会社ナナオはEIZO株式会社と商号を改め、製品のラインナップも
大幅に変更された。上の2機は生産終了となり、FlexScan SX2462Wの買い替えの対象となる機種は、同画面サイズ・同価格帯のColorEdgeのCX240か、画面サイズを上げて27インチのCX270といった辺りになろうか。先頃(2013年11月)、新たな液晶を搭載したCX271(27インチ)も出来となった。

 これらはなかなか魅力的なモニターのようであるが、いずれもその液晶パネルはLG製ないしSAMSUNG製が使われているとのことである。

 闇雲な国産至上主義者ではない。台湾・米国・韓国その他の海外ベンダーの部品を使わずにPCを自作することなど不可能なのだから。しかしながら、国産の液晶パネルの質の高さは今もなお世界最高水準といわれており、このままコスト面という理由のみにより引き合いが復活しなければ、そのノウハウは全く失われてしまうのではないかという危惧を抱かざるをえない。それは、消費者にとって良質さを享受しえなくなるという不利益となるが、一部の専門家や愛好家が被るに過ぎない不幸であるとして無視してよいものかどうか。とはいえ、だからといって、一消費者が採りうる秘策などある訳もない。

 取り敢えず、上記のナナオへの期待をこう言い直すことにする。

 「EIZOには国産の高品位パネルを採用したモニターを高額機としてでも生産して頂きたい」と。(2014.1.23)

tag : SX2462WSX2262WIPSVALG日立画素ピッチ

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